ごあいさつ
お知らせ
JAMA internal medicineに掲載された論文のご紹介です(論文はこちら)。
腹圧性尿失禁(咳やくしゃみなどで尿が漏れる)、混合性尿失禁(腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁)に対して骨盤底筋体操が有効であることは分かっています。
この研究では集団療法の有効性が個人療法と比べて遜色がないことを示すことを目的にしています(非劣性試験)。
もし集団療法が個人療法に比べ遜色がなければ、同時に複数の方が治療できます。このことは時間やヒューマンリソースの節約に繋がります。
この研究は非常に綿密に計画された方法で、結果も非常に分かりやすく提示されていました。
本研究の結果、腹圧性・混合性尿失禁に対し、骨盤底筋体操の集団療法が、個人療法と比べ遜色ないことが示されました。
今後集団療法が定着することになれば、より多くの方々にも治療の恩恵が受けられる可能性もあります。
将来性のある、とても素晴らしい研究でした。
本研究の研究計画書が、BMC urologyという英文論文に掲載されました!
(こちら)
ランダム化比較試験を始めとした臨床研究は、ガイドラインに基づいた研究の立案・実施・報告・評価が必要とされております。
本研究はガイドラインに基づいて研究計画書を作成し、英語論文として公開しております。
また、試験を開始するにあたり、臨床試験を事前に該当機関に登録することが必要とされております。
本試験の臨床試験登録情報はこちらになります。
本研究に先立ち、実施可能性を検証する試験を行いました(パイロット試験)。
対象者は、薬物治療後も症状が中等症以上残る、20-80歳の女性。
治療はマニュアルに基づいた認知行動療法を1セッション30分間、合計6セッション、6週間行いました。
結果は10名に参加していただき、8名が最後まで継続していただきました。
(2名のうち1名は持病の悪化、1名は仕事の理由で研究から外れました)
継続した8名の方に明らかな有害事象は認めませんでした。
全ての方に症状改善を認め(下図)、
治療に満足していただけました。
(6名:とても満足、1名:満足、1名:どちらでもない)
この結果はLUTSという英文雑誌に掲載されました(こちら)。